〈原虎胤〉負傷した敵兵を背負って敵陣へ届けた

「情け深き鬼」を象徴する美談だが系統が複数ある。(a)下総時代に水谷氏の兵を助けた話(『名将言行録』系だが年代が不自然)、(b)信濃の峠(笛吹峠と結ぶ語りも)とする系統、(c)小田原時代に旧知の浪人・近藤を峰打ちで助命した話(『甲陽軍鑑』)。(c)のみ『甲陽軍鑑』に具体的に見え、(a)(b)は初出がさらに下る(依存度・高)。「情け深い猛将」像自体が軍記と江戸期逸話集で形成された。

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