〈山中鹿介〉三日月への祈願「願わくば我に七難八苦を与え給え」

同時代史料に記述は一切ない。『太閤記』『名将言行録』は「三日月に武功を祈り、以後生涯三日月を信仰した」と記すのみで「七難八苦」の文言はなく、艱難を求める話型は『陰徳太平記』系軍記で発達。現在の定型句は昭和12年(1937)国定教科書『小学国語読本』巻九「三日月の影」(執筆・井上赳。島根県出身で、鹿介の掲載は「長年の宿望」と自ら述べた)で全国に定着した、近代教育製の名文句である。

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