〈後藤基次〉黒田長政との確執 — 6つの説
出奔の理由は(1)髷の一件の遺恨(『明良洪範』)、(2)長政の一騎討ちを「討たれるならそれまでの殿」と傍観(『常山紀談』系)、(3)虎退治の叱責、(4)報奨への不満(『武功雑話』。ただし16,000石は厚遇で反証あり)、(5)長政と不仲の細川忠興との内通疑惑(『黒田家臣伝』『新東鑑』)、(6)息子たちをめぐる悶着(『新東鑑』『明良洪範』)——の6説が並立。いずれも決定打を欠くが、近年の研究では(5)の他家との書状交換を疑われた説が最有力視される(渡邊大門氏)。