〈塙直之(塙団右衛門)〉「夜討ちの大将」の木札をばら撒いた

本町橋の夜戦からの引き揚げ際、「夜討ちの大将 塙団右衛門直之」と書いた木札を戦場にばら撒かせ、天下に名を売った——団右衛門最大の売名逸話。初出は『難波戦記』(1660年代成立)系統の記事とされ、以後の軍談・講談で定番化した。夜襲と敵将討取は史実だが、木札の件は豊臣方の内情を描く軍記にのみ見え、同時代史料の裏づけはない。「嘉明に将帥の才を示すためだった」という動機づけも後世の解釈である。

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